2015年04月04日

ドブガイモドキの計測

ドブガイモドキは、イシガイ類の中で国内では最も新しく記録された種です。
これまでのところ、石垣島と福岡県でのみ確認されていますが、本種が在来なのか外来なのかは明らかになっておりません。もし在来であれば産地が極めて限られる希少種ということになりますし、逆に外来であれば日本にいてはいけない種ということになります。

この写真の個体は石垣島産です。
ドブガイモドキ成貝.jpg


確たる根拠はありませんが、「石垣島の個体群は外来」、「福岡県の個体群は今のところどちらとも言えないけど在来かもしれない」というのが個人的な見解です。石垣島の個体群が外来ではないかと考えている理由としては、@生息地の近くにある貝塚からは本種の貝殻が見つかっていない(そこそこ大型の種なので、食べられてもよさそう)、A地元の方の多くは本種の存在を知らず、地方名もない(シレナシジミやキバウミニナ、マルタニシなどの大型淡水・汽水貝類には食用としての利用もあったことから地方名がある)B西表島には産せず、外来生物が多い石垣島で局所的に見つかっている、ことがあげられます。

とは言っても、以前に本種を食べてみたことがあるのですが本種はものすごくまずく、昔から食用にされていないことも考えられますので、上の仮説もまったく自信はありません。
(以前、淡水二枚貝を食べた話を載せましたがそれはこのドブガイモドキのことでした)
http://gengoroh.seesaa.net/article/269127932.html

さて、在来にしろ外来にしろ本種の生態学的知見は乏しいことから、7年前より年に一度、石垣島の個体群の成長を調べています。毎年3月末をサンプリング時期としていることから、今年も3月末にサンプリング、4月初旬に計測をしました。

地元の高校の先生や生徒さんにも協力いただきながら、貝を採集し、体長や体重を測定後、マーキングを施して現地に戻すことを毎年続けています。7年前にマーキングした個体も少数ですがまだ確認できますし、これまでの計測も1800個体を超えました。

これは計測とマーキングを終え、現地に戻される前のドブガイモドキたちです。
ドブガイモドキ.jpg

現地で泥の中から手探りで貝を探し集め、一度に数百個体の貝を計測して前年までの大きさと比較する作業は、たいへんですがとても楽しいです。そして調べれば調べるほど明らかになることも多いですが、それ以上に疑問も出てきます。どこかで区切りをつけて、とりあえず分かっていることを公表しなければと思っています。
posted by 源五郎 at 22:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする