2013年09月28日

ザラテテナガエビの額角

国内では薩南諸島以南に分布するテナガエビの一種です。近年、静岡県でも記録がありますし、未公表ですが私は神奈川県で採集したことがありますので、分布は少しずつ北上しているのかもしれません。
河川下流域に多いですが、時には中流域にも見られます。
額角は先端部分がやや上向きで、歯は、上縁に9〜14(写真の個体は11)、下縁に2〜6(写真の個体は4)あります。なお、小型の個体は、先端部分がより強く上に向いています。
ザラテテナガエビの額角.jpg

本種の外形は、一見するとテナガエビやミナミテナガエビに似ています。頭胸甲の側面に3本の「川の字」状の模様があるのも共通しています。実際、南西諸島では本種とミナミテナガエビの小型の個体は見分けるのに苦労します。
ただし写真の個体のように、大型の雄は左右のハサミ脚(第二胸脚)の大きさや形が異なりますので、左右同形のミナミテナガエビとはすぐに見分けが付きます。また、小型の個体や雌につきましては、額角の形を比較すれば、違いがわかります。
ザラテテナガエビ♂.jpg

これは小さい方のハサミ脚です。細かい毛が密生します。
ザラテテナガエビの小ハサミ脚.jpg

そしてこちらは長い方のハサミ脚です。小棘や小突起が並びます。おそらくこれが和名の「ザラテ」の由来になっているのでしょう。
ザラテテナガエビの大ハサミ脚.jpg

最後に、写真の個体では脚が重なって確認できませんが、生時には第三胸脚(ハサミ脚のすぐ後ろの脚)の付け根が黒いことが多いです。これは、本種の特徴の一つかなと思っていますが、多くの個体を観察したわけではありませんので、確証はありません。
posted by 源五郎 at 20:37| Comment(3) | 甲殻類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。
本種が未公表ながら神奈川県内で採集されたことがあるという点についてお尋ねしたいのですが、よろしければメールをいただけませんか?
Posted by たもしま at 2014年06月05日 18:59
ご連絡ありがとうございました。
メールをお送りしたいと思いますが、どこにお送りすればよろしいでしょうか?何か良い方法はありますか?
Posted by 源五郎 at 2014年06月05日 22:41
この「コメントを書く」欄のメールアドレスの項目に私のメールアドレスを書きましたが、管理者の方でも参照することは出来ないのでしょうか?
もし出来ないのであれば、Seesaaに登録した上で「メッセージを送る」からご連絡します。
Posted by たもしま at 2014年06月09日 09:45
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: