2014年05月17日

タイコウチ

国内では本州〜九州と、南西諸島に分布する大型の水生半翅です。南西諸島では、近年確認されているのは奄美大島くらいで絶滅が危惧されますが、本土では数は減らしているもののまだまだ姿を見かけます。
ブログタイコウチ.jpg

池でも確認できることがありますが、私の経験では、田んぼや湿地などの水深の浅い泥底で多く見られるような気がします。また、姿を隠すために積極的に背に泥をかける姿も見られます。下は、後脚を使って背に泥を器用にかけている様子です。
背に泥をかけるタイコウチメス.jpg

体全体に泥がかかると、姿を見つけるのは容易でなくなります。
泥を背負うタイコウチ2.jpg

最後は、交尾のためにオスがメスの背に乗っているところです。
タイコウチ交尾.jpg

2014年6月1日追記
タイコウチの卵です。岸近くの湿った泥の中に10個ほどまとめて産み付けられていました。1個1個の卵には、呼吸のためとされる突起がそれぞれ8〜9本あります。
タイコウチ卵.jpg



posted by 源五郎 at 00:15| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月14日

ヒメコミズムシ

本州から九州、種子島に分布するコミズムシの仲間です。体長は約4oで、この仲間の中では小型種であり、外見からでも種の判別は容易です。ただし、はっきりと区別するには、やはり雄の右交尾鈎の形を比較する必要があります。
丘陵地の棚田や湿地などの浅い水域で見られますが、他のコミズムシの仲間ではしばしば多数の個体が群れているのが観察されるのに対し、本種は一度に多数みられるようなことは少ないように感じます。
ブログヒメコミズムシ.jpg

これは上の写真の個体の右交尾鈎です。
ヒメコミズムシ右交尾鈎.jpg




posted by 源五郎 at 13:25| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月07日

アシブトカタビロアメンボ

日本固有種で、宮古島・石垣島・西表島から確認されています。宮古島からの記録は青柳(2013)のもので、比較的最近になって見つかったものです。
体長は約3oで、脚の基部は黄色いですが、体は光沢のない黒色です。
河川上流部の淀みで、成虫・幼虫ともに群れを成して水面を素早く泳いでいます。

これは本種の雄です。
アシブトカタビロアメンボ1.jpg

そしてこれは雌です。
アシブトカタビロアメンボ2.jpg

本種は左右の複眼が大きくて、体が黒く、脚も長めで、個人的にはちょこっと苦手な形態をしています(普通に触れますけど)。この苦手なイメージ、以前にも経験あるなと思ったら、キマワリに対するイメージと同じでした。一応、虫屋の端くれですが、どうもキマワリだけは苦手で触れないのです。
posted by 源五郎 at 19:32| Comment(2) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月27日

サンゴアメンボ

国内では南西諸島に分布する海浜性のアメンボです。体長は4mmほどです。
干潮時に、岩場がある海岸の水面を素早く移動しています。文献によると、満潮時には底にくっついて水中で過ごすようです。どうやって確認したのか気になるところですが、捕まえた個体を容器に入れ、海水を入れたところ、体の周りに空気をまとった状態で容器の底に張り付いたので、野外でも体についた空気を使って呼吸しながら過ごすのでしょう。

ブログサンゴアメンボメス.jpg

ほぼ同所的にケシウミアメンボも見られますが、ケシウミアメンボがタイドプールの小規模な水域を好むのに対し、サンゴアメンボの方がより開放的な水域を好みます。また、サンゴアメンボの方が個体数は少ないです。

このサンゴアメンボは雌雄で前脚の形態が異なり、雄は太く頑丈でトゲがあります。ですが、写真の個体は雌です。南西諸島に行くことがあれば、今度は雄を採集してみたいです。
posted by 源五郎 at 09:28| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月05日

マダラミズカメムシ

国内では中部地方以南の本州と四国、九州、南西諸島に分布するミズカメムシの仲間です。
山間部の、周囲を林で囲まれたうす暗い水域で見られます。私はあまり多くの産地を知りませんが、河川上流域にある堰堤上部の枯れ枝がたくさん浮いているような場所でしばしば見かけます。このような場所で水生昆虫をあまり探さないだけで、よく調べれば産地は増えるのかもしれません。

体長は、ミズカメムシの仲間の中では最も小さく2〜3o程度で、一見終齢幼虫かと思ってしまうことがあります。また体色は淡い黄褐色で、緑がかることが多い他種よりも地味な色合いをしています。

これは本種の雄です。
マダラミズカメムシ♂.jpg

そしてこれは雌です。この仲間はいずれも雌の腹部はふっくらとしていて、一見して雌雄が判別できます。
マダラミズカメムシ♀.jpg

本種の特徴は、中脚腿節内縁にトゲの列がないことです。
マダラミズカメムシ雄右中脚.jpg

ちなみに、国内に産するミズカメムシの仲間には、本種を除くと中脚腿節内縁にトゲの列があります。以下は、以前にも紹介しましたが、ムモンミズカメムシの中脚腿節です。トゲの列があるのがわかります。
ムモンミズカメムシ♂中脚腿節.jpg
posted by 源五郎 at 22:02| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月25日

エサキコミズムシ

国内では本州から南西諸島まで広く分布するコミズムシの仲間です。
体長は5〜6oで、同属他種ときわめてよく似ており、正確に種を判断するには雄の前脚のペグ列や交尾鈎の形状を比較する必要があります。
この個体は雌で、同じ場所で得られた雄がエサキコミズムシであった(残念ながら撮影前に死亡)ことから、本個体も同じ種として同定しました。
この仲間は、とても珍しいものから、きわめて普通にみられるものまで様々ですが、エサキコミズムシは比較的普通にみられる種だと思います。
ブログエサキコミズムシ♀.jpg

2014年1月20日追記
雄が得られましたので、追加しました。
エサキコミズムシ1♂.jpg

これは雄の右交尾鈎です。空気が入ってしまったのが残念!
エサキコミズムシ右交尾鈎.jpg

そしてこれは、右前脚のペグの並びです。弧を描くような曲線ですが、途中で急に曲がったりしません。
エサキコミズムシペグ.jpg

posted by 源五郎 at 19:36| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月14日

オオコマツモムシ

国内では南西諸島に分布するコマツモムシ属の一種です。
体長は10oほどで、国内に分布するコマツモムシの仲間の中では最大種です。大きさから種を判別することが可能ですが、正確に同定するには雄の前脚の形態を比較するのが確実です。機会があれば、前脚の形態も紹介していきたいと思います。
日当たりのよい開放的な水域を好み、他のコマツモムシの仲間と混棲しています。

これは雄です。
ブログオオコマツモムシ♂1.jpg

真横から見ると、コマツモムシよりも太くてがっしりとした印象をうけます。
ブログオオコマツモムシ♂2.jpg

そしてこれは雌です。とは言っても、パッと見で雌雄の判別は(私は)できません。
ブログオオコマツモムシ♀1.jpg

ブログオオコマツモムシ♀2.jpg

posted by 源五郎 at 17:07| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月14日

ハイイロチビミズムシ

国内では本州から南西諸島に分布するチビミズムシの仲間です。
体長は約3mmです。
この仲間は、外見がよく似ているために正確に同定するには雄の交尾鈎を調べる必要があります。
写真の個体はハイイロチビミズムシの雄です。
ハイイロチビミズムシ♂.jpg
この個体も、もちろん交尾鈎を調べてあります。

雌に関しては、同じ場所に複数種が混じっていたら私はお手上げですが、今回紹介した個体を採集した場所からは本種以外の雄は見つかりませんでしたので、雌の個体もハイイロチビミズムシとしました。
これは雌です。背面からは雌雄の判別はできません。
ハイイロチビミズムシ♀.jpg

雌雄の違いや、交尾鈎の形状についても機会があれば紹介したいと思います。
posted by 源五郎 at 10:13| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月13日

ヒメマルミズムシ

国内では本州、四国、九州に分布するマルミズムシの仲間です。
前回紹介しましたマルミズムシとよく似ていますが、体長が約1.5mmと明らかに小さいです。また、写真ではよくわかりませんけど、採集した時のイメージでは本種の方が白っぽいです。
マルミズムシと同所的に見られることもありますが、本種の方が植物の枯死体が多い場所に住んでおり、環境選択はより厳しいように見受けられます。
そのせいか、マルミズムシよりも産地は少なくやや珍しい種類と言えます。ただし、ただ単に体が小さくて見つけにくいということもあるでしょうし、産地での個体数は多いです。
ヒメマルミズムシ1.jpg

ヒメマルミズムシ2.jpg

posted by 源五郎 at 09:12| Comment(2) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月11日

マルミズムシ

国内では本州から南西諸島まで広く分布する水生半翅です。
開放的な止水域を好み、時として多数の個体がみられることがあります。
体長は2.3〜2.6oで、体は硬いです。
マルミズムシ1.jpg

マルミズムシ2.jpg

posted by 源五郎 at 18:46| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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