2012年08月24日

ババアメンボ

普通種のヒメアメンボに似ていますが、一回り小さいです。
抽水植物が多い環境の根際で見られ、開放水面には出てきません。ということで、あまり目にすることのないアメンボですが、生息地そのものもあまり多くないように思います。特に関東地方以南では珍しいと思います。
写真の個体はメスで、翅がほとんどないタイプですが、翅の長いタイプも出現します。
ブログババアメンボメス.jpg

本種はオスの腹部第7節の下縁がU字型に凹んでいるのが特徴です。
ブログババアメンボオス腹部2.jpg

2014年6月7日追記
有翅型の個体を追加しました。翅の色合いが素敵です。
これはオスの写真です。
ババアメンボ有翅型♂.jpg

そしてこれがメスの写真です。
ババアメンボ有翅型♀.jpg
posted by 源五郎 at 22:04| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月23日

コセアカアメンボ

国内では北海道から南西諸島まで広く分布するアメンボです。
薄暗い環境の、池沼などの止水域や、ゆっくりと流れる河川や水路などでみられます。
普通のアメンボ(ナミアメンボ)に似ていますが、体が茶褐色(ナミアメンボは黒色)で、脚もより短いことで、慣れればすぐに区別ができます。むしろ、同じような環境に生息するヤスマツアメンボとよく似ていて、こちらとは時々迷うことがあります。ヤスマツアメンボの体長が9~14oであるのに対し、コセアカアメンボの体長が11~16oと大きいことでもある程度区別できますが、詳しくはいつかまた紹介したいと思います。
石垣島産コセアカアメンボ♂.jpg

本種の特徴は、雄の腹部第8節に、1対のくぼみがあることです(分かりにくいかもしれませんけど、写真の赤い矢印の場所です)。
ブログコセアカアメンボオス腹部4.jpg
話はちょっと逸れますけど、炭酸飲料のラムネを飲むと、私はいつもコセアカアメンボを思い出してしまいます。どうしてかと言いますと、ラムネ瓶の首のところにあるビー玉をひっかけるくぼみの形が、このコセアカアメンボの腹部の形状に似ているからです。重症ですね(笑)。

2014年12月31日追記
交尾のために雄が雌の背中に乗っているところです。
石垣島産コセアカアメンボ.jpg

このほか、1枚目の写真を差し替えました。

2015年6月25日追記
コセアカアメンボの終齢幼虫です。
コセアカアメンボ終齢幼虫.jpg


posted by 源五郎 at 10:11| Comment(3) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月22日

シマアメンボ

流水性のアメンボで、国内では北海道から奄美諸島まで広く分布しています。
薄暗い環境を好み、河川源流域から中流域の流れが緩やかな場所で見られますが、開放的な環境でなければ、水田脇の細流でも生息していることがあります。
通常、目まぐるしく水面を泳いでいて、目で追うことはなかなか難しいくらいです。
なお、写真の個体は無翅型ですが、時々有翅型の個体を見かけることがあります。有翅型の個体を見つけると、なんだかラッキーな気持ちになるのは私だけでしょうか。
ブログシマアメンボ.jpg

posted by 源五郎 at 23:06| Comment(1) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月27日

ヒメイトアメンボ

7〜10oほどのイトアメンボ属の一種です。
北海道から九州まで広く分布し(南西諸島の記録もあるようですが疑わしいらしいです)、池沼や湿地、水田などの水辺で普通に見られます。
イトアメンボの仲間はどれもよく似ていますが、(種としての)イトアメンボが全国的に産地が限られているのに対し、どうして本種が極めて普通に見られるのか、その違いがとても不思議です。

これはヒメイトアメンボの雄です。
ヒメイトアメンボ♂.JPG

そしてこれは雌です。腹部が太いです。
ヒメイトアメンボ♀.JPG

最後に、雄の腹部です。第7腹板の中央付近に1対の棘状の突起があるのが本種の特徴です。
ブログヒメイトアメンボ♂腹部.JPG

2014年10月9日追記
これは有翅型の雄です。
ヒメイトアメンボ有翅型♂.jpg

そしてこれは有翅型の雌です。
ヒメイトアメンボ有翅型♀.jpg

本種における無翅型と有翅型の比率は存じませんが、有翅型のほうがカッコイイと感じるので見つけるとちょっと嬉しくなります。
posted by 源五郎 at 07:30| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月06日

ケシウミアメンボ

体長2oほどの小型の水生半翅です。
広い意味ではアメンボの一種(アメンボ下目)ですが、本種はカタビロアメンボ科ケシウミアメンボ亜科に属しますので、普通のアメンボ類が属するアメンボ科とは異なるグループの1種です。普通のアメンボに比べて、体が太短いです。
海にすむ沿岸性の昆虫で、岩礁地帯やサンゴ礁などの岸際で見られます。小さくて目立ちませんが、干潮時に波が穏やかになるような磯を探しますとよく見つかりますし、個体数も多いです。国内では本州から南西諸島まで広く分布しています。
ブログケシウミアメンボ♀.JPG
posted by 源五郎 at 19:26| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月04日

エグリタマミズムシ

奄美諸島に固有の水生半翅(カメムシ)で、タマミズムシ科に属します。体長は2.5mmほどです。
河川の流れの緩やかな淵などの、陸上から植物の根が垂れ下がっているような場所に生息しています。
ブログエグリタマミズムシ1.jpg

本種の特徴は、頭部と胸部が癒合していることで、これはタマミズムシ科に共通だそうです。でもよく見ると、頭部と前胸背の境界線?らしきものは見えます。

本科の多くは東南アジアに分布するそうですが、国内においてはタマミズムシ科に属するのは本種のみで、なぜ沖縄本島や八重山諸島に分布していないのか不思議です。

これは口吻のアップです。体に対してけっこう大きいです。これで他の水生生物の体液を吸汁するのでしょう。
ブログエグリタマミズムシ2.jpg
posted by 源五郎 at 18:56| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月29日

コブイトアメンボ

国内では南西諸島に分布するイトアメンボ科の一種です。
この写真の個体はメスです(2015年4月27日差し替え)。
コブイトアメンボ雌.jpg

イトアメンボの仲間はどれも似ていますが、このコブイトアメンボは、オスの体長が約12o、メスの体長が約13ミリで、体の大きさから見ても(種としての)イトアメンボと非常によく似ています。

下の写真のように、オスの腹部(第7腹板上)には和名の由来となる1対のコブ状突起があることで、それがないイトアメンボと区別することが可能です。
ブログコブイトアメンボオス腹部.jpg

本土を中心に分布するイトアメンボが全国的に姿を消している中、南西諸島に分布するこのコブイトアメンボもなかなかみることができなくなっているように思います。その原因はやはり水田の消失にあると思います。

2015年4月27日追記
これは本種の終齢(5齢)幼虫です。他種と比較して緑色が強いです。
コブイトアメンボ終齢幼虫.jpg


posted by 源五郎 at 09:16| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月28日

アマミコチビミズムシ

奄美諸島に固有の水生カメムシです。体長は2o未満と小さいです。
河川に生息し、岸際の砂底に生息しています。見てのとおりとてもきれいな種で、アップにすると目立ちますが、実際は砂の上では保護色になっています。
ブログアマミコチビミズムシ.JPG
posted by 源五郎 at 13:46| Comment(0) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月04日

ヒメミズカマキリ

ミズカマキリよりも2〜3回りほど小さい水生カメムシの1種です。
池沼など水深の深い場所にすむ傾向が強く、浅い水路や水田ではまず見かけません。
いる場所にはたくさんいますし、北海道から沖縄まで広く分布していますが、池沼がないような地域ではなかなか見ない種です。
写真では、いかにも水中の獲物を狙っているような格好をしていますが、飼育下では水中の餌をあまり捕りません。と言いますか、私は捕ったところを見たことがありません。
なお、私は観察したことがありませんが、アメンボをよく捕食すると聞いたことがあります。また、ショウジョウバエを水面に落としますと器用に捕食しますので、水面で生活している昆虫や、水面に落ちた昆虫を専ら食べているのではないかと思います。
ブログヒメミズカマキリ.JPG

2015年7月28日追記
本種を上から見たところです。
ヒメミズカマキリ.jpg

これは抽水植物の茎に産み付けられたヒメミズカマキリの卵です。
ヒメミズカマキリの卵1.jpg

卵には、非常に長い呼吸管が2本あります。
ヒメミズカマキリの卵2.jpg





posted by 源五郎 at 19:44| Comment(2) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月19日

ミズカマキリ

水生昆虫の中でも知名度の高い種のひとつです。
その姿かたちから「ミズカマキリ」という名は納得ですが、江戸時代の千蟲譜では「ヤガラムシ」と紹介されています。ヤガラ(→矢柄)と言えば、魚類のヤガラを思い出しますが、ヤガラムシも良い名だと思います。というか、私はミズカマキリよりもヤガラムシのほうがかっこよくて好きですね。
ブログミズカマキリ.JPG

ちなみに千蟲譜では、タイコウチは「タイコウチ、ミガラ、ヤガラムシの一種、ユリノハナスイ」、タガメは「タガメ、カッパ、タゼミ」、コオイムシは「負子、ヒルメシモチ、オコシウリ」と紹介されています。なお、タイコウチの「ユリノハナスイ」の意味は良く分かりませんが、「ミガラ」は「身殻空」からきているそうです。平べったくて肉がないように見えるからとのことで、コオニヤンマ幼虫もミガラと紹介されていました。コオイムシの「ヒルメシモチ」や「オコシウリ」は、背負った卵をお米に見立てたのが由来となっています。
昔の人が、その虫をそんなふうに見ていたのか、ということで、個人的にはかつて使われていた名前に興味があります。こういった名はいつ頃使われなくなったのでしょうかね?
posted by 源五郎 at 18:08| Comment(5) | 水生半翅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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